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病院の空調管理の課題と解決策とは? 設備を整備するメリットや導入ポイントを解説

※2026年3月23日更新

病院やクリニックなどの医療施設では、患者の体調管理や感染症対策のために、快適で安全な室内環境を保つことが不可欠です。

しかし、「24時間稼働で電気代がかさむ」「エリアごとの温度調節が難しい」といった空調管理の課題を抱える施設も少なくありません。

この記事では、病院の空調管理におけるよくある課題と解決策、空調を整備するメリット、TAKEUCHIの導入事例について解説します。

なお、介護施設の空調管理についてはこちらの記事で解説しています。

→【おすすめ!】記事と合わせて読みたい「空調設備導入に活用できる補助金と申請ステップを紹介」

補助金活用ガイド

目次[非表示]

  1. 1.病院の空調管理におけるよくある課題
    1. 1-1.24時間稼働によるランニングコストの増加
    2. 1-2.各部屋・エリアに応じた温度・湿度管理の難しさ
    3. 1-3.換気や空気清浄など感染症対策への対応
  2. 2.病院の空調課題を解決する設備の条件
    1. 2-1.省エネ性能の高さ
    2. 2-2.個別空調方式
    3. 2-3.換気・空気清浄機能
  3. 3.病院の空調を適切に整備するメリット
    1. 3-1.患者にとってのメリット
    2. 3-2.スタッフにとってのメリット
  4. 4.病院に適した空調設備を導入するポイント
  5. 5.TAKEUCHIによる病院・介護施設の空調リニューアル事例
    1. 5-1.事例1|医療法人 南陽会 田村病院
    2. 5-2.事例2|医療法人財団 健康文化会 介護老人保健施設志村さつき苑
  6. 6.まとめ

1.病院の空調管理におけるよくある課題

病院の空調管理において、施設管理者が直面しやすい主な課題を整理します。

1-1.24時間稼働によるランニングコストの増加

入院設備のある病院では、空調設備を24時間365日稼働し続ける必要があるため、電気代などのランニングコストが増加しやすくなります。

▼電力消費の内訳(夏季)

電力消費の内訳(夏季)

画像引用元:経済産業省 資源エネルギー庁『夏季の省エネ・節電メニュー

経済産業省の資料によると、医療機関の空調による消費エネルギーは、全体の約35%(夏季)を占めています。そのため、老朽化してエネルギー効率が悪くなった設備を使い続けることは、施設運営における大きなコスト負担となります。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁『夏季の省エネ・節電メニュー

1-2.各部屋・エリアに応じた温度・湿度管理の難しさ

病院内には、一般病室や手術室、ICUなど、多様な用途のエリアが存在し、それぞれに適した温度・湿度管理が求められます。

病室の望ましい室温は夏場で25~27℃、冬場で20〜22℃です。高温・低温、または外気との温度差が激しい室内環境では、さまざまな健康リスクを招いたり、睡眠の質が低下したりするおそれがあります。

しかし、全館一括で管理するセントラル空調や古い設備では、患者の体調やエリアごとのニーズに合わせた個別の調整が難しく、「暑い」「寒い」といったクレームや不満につながります。

また、患者と職員の体調不良や院内における感染症の拡大を防ぐためには、湿度40%以上を目安に保湿することも重要です。

1-3.換気や空気清浄など感染症対策への対応

免疫力が低下した患者が多く集まる病院では、空気感染やエアロゾル感染を防ぐために、十分な換気と空気清浄が不可欠です。

特に、咳やくしゃみをしている患者がいる場所や、多くの人が集まる受付・待合室などでは、換気による空気の入れ替えが重要とされています。

しかし、窓を開けて行う換気は室温の急激な変化や外気負荷の増大を招く可能性があります。そのため、空調設備と連動した効率的な換気システムや空気清浄機能の整備が大きな課題となっています。

2.病院の空調課題を解決する設備の条件

病院ならではの空調課題を解決するためには、どのような設備を選ぶべきなのでしょうか。具体的な条件とおすすめの機能について解説します。

2-1.省エネ性能の高さ

インバーター制御や高効率運転などの機能を備えた、省エネ性能の高い空調設備を導入することで、ランニングコストの削減と安定した運用の両立が期待できます。

特に13~15年以上前の老朽化した設備を最新機種に更新することで、消費エネルギーの削減につながるケースも少なくありません。

また、ガス(GHP)と電気(EHP)を組み合わせたハイブリッド空調(スマートマルチなど)を導入すれば、電力やガス料金の変動、空調負荷に応じて運転比率を自動で最適化し、さらなるランニングコストの削減が可能です。

ハイブリッド空調についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

2-2.個別空調方式

各部屋やエリアごとに温度・湿度を調整できる個別空調方式を導入することで、病院内の多様な環境条件にも対応できるようになります。患者の体調や外気温の変化、季節ごとの温度差などに応じて柔軟に調整できるため、患者やスタッフにとって快適な室内環境を維持できます。

また、温度だけでなく湿度も適切に管理することで、感染症対策や体調管理の観点からもより良好な院内環境の維持につながります。

2-3.換気・空気清浄機能

高性能フィルターや空気清浄機能を備えた空調設備に加え、全熱交換器などの換気設備を併用することで、室内環境の衛生性を高めることができます。

全熱交換器を用いて空調と換気を連動させることで、排気する空気の熱を回収し、室温を大きく変化させることなく効率的な換気が可能です。

3.病院の空調を適切に整備するメリット

空調設備を最新のものにリニューアルし、適切に整備することは、患者とスタッフの双方に大きなメリットをもたらします。

3-1.患者にとってのメリット

適切な温度・湿度管理が行われることで、暑さや寒さによるストレスを軽減でき、質の高い睡眠や回復を促す快適な療養環境の実現につながります。

また、高性能な換気機能や空気清浄機能によって院内感染のリスクを低減し、免疫力が低下している患者でも安心して過ごせる安全な空間の確保が可能です。

3-2.スタッフにとってのメリット

快適な室内環境が保たれることで、長時間緊張感を持って勤務する医師や看護師などのストレス軽減につながります。これにより、集中力や作業効率、モチベーションの向上も期待されます。

さらに、集中制御システムなどを導入すれば、スタッフが各部屋を回って温度設定を変更する手間を削減できます。その結果、本来の医療・看護業務により専念しやすくなり、業務効率の向上にも寄与します。

4.病院に適した空調設備を導入するポイント

病院の空調設備には、室内環境を快適に保つためのさまざまな要素や注意事項を考慮する必要があります。病院の規模や建物の設計などに応じた空調設備を導入するには、事業者選びが重要なポイントとなります。

▼事業者を選ぶ際に確認しておくこと

  • 病院・クリニックや介護施設への導入実績がある
  • 各施設・スペースの用途や空気環境に合わせた空調設備を提案してくれる
  • 保守管理やメンテナンスなどの長期的なサポートに対応している

病院・クリニックや介護施設への導入実績がある事業者を選ぶと、患者の体調管理や感染症対策を踏まえたうえで、各施設の用途と空気環境に合わせた空調設備を提案してもらうことが期待できます。

また、導入後の保守管理やメンテナンスまで手厚くサポートしてくれる事業者を選ぶと、安定的な稼働と施設環境の維持につながります。

TAKEUCHIでは、病院における快適かつ安心な空気環境を創造する『気流シミュレーション』を提供しております。空気の流れを可視化する最新の分析技術により、施設のスペースや稼働状況に応じた空調管理を実現します。

なお、空調設備の導入時に活用できる補助金と助成金についてはこちらで解説しています。併せてご確認ください。

→【おすすめ!】記事と合わせて読みたい「空調設備導入に活用できる補助金と申請ステップを紹介」

補助金活用ガイド

5.TAKEUCHIによる病院・介護施設の空調リニューアル事例

空調の課題を解決するためには、病院の用途や運用状況に合わせた空調設備の選定が重要です。TAKEUCHIでは、医療施設の環境や課題に応じた最適な空調リニューアルを提案しています。

5-1.事例1|医療法人 南陽会 田村病院

田村病院

田村病院では、使用しているGHP(ガスヒートポンプエアコン)の老朽化により故障が頻発していました。また、沿岸部という立地環境から特有の湿気問題も抱えており、内装の傷みも課題となっていました。

そこで、耐重塩害仕様の機器への更新や、24時間稼働し続けるナースステーションの単独系統化を実施しました。併せて、業務用除湿機と天井内換気を導入することで、長年の悩みであった湿気問題を解決し、年間エネルギー消費量を約15%削減。院内環境を大きく改善することができました。

田村病院の事例詳細はこちら

5-2.事例2|医療法人財団 健康文化会 介護老人保健施設志村さつき苑

さつき苑室外機

光熱費の高騰とエアコンの老朽化による固定費の上昇に悩まれており、早急な空調リニューアルを検討されていました。また、補助金を活用したいものの、初めての申請に不安を抱えていました。

TAKEUCHIでは、入居者や職員の方々の日常生活への影響と安全を第一に考えた工事スケジュールをご提案しました。コミュニティスペースや個室、浴室など、それぞれの空間の利用目的に合わせた機器選定により無駄をカットし、夏の消費エネルギーを17%削減することに成功しました。補助金申請も事前の準備から伴走し、コストを抑えたリニューアルを実現しています。

志村さつき苑の事例詳細はこちら

6.まとめ

この記事では、病院の空調設備について以下の内容を解説しました。

  • 病院の空調管理におけるよくある課題
  • 病院の空調課題を解決する設備の条件
  • 病院の空調を適切に整備するメリット
  • 病院に適した空調設備を導入するポイント
  • TAKEUCHIによる病院・介護施設の空調リニューアル事例

病院の空調設備は、患者の命と健康を守るための重要なインフラであり、スタッフの働きやすさや病院経営(コスト削減・BCP対策)にも直結します。

それぞれのエリアに適した個別制御、静音性、換気能力、そして省エネ性能をしっかりと考慮して、施設に最適な設備を選ぶことが大切です。

TAKEUCHIでは、丁寧なヒアリングと最新の気流シミュレーションを活用し、病院の課題に合わせた最適な空調設計から補助金申請サポート、施工後のメンテナンスまでトータルで支援しております。空調設備の老朽化やランニングコストにお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

→【おすすめ!】記事の最後に読みたい「空調設備導入に活用できる補助金と申請ステップを紹介」

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