
業務用エアコンは春先に試運転を実施しよう! チェックしておくポイントとは
施設内の快適な温度を維持するために欠かせない業務用エアコンは、シーズン本番を迎える前に試運転を実施することが望まれます。特に近年の夏は、最高気温が35℃以上となる猛暑日を記録する日も多くなっており、全国的に厳しい暑さとなっています。
学校や介護施設、工場、オフィスなどで冷房を使用できなくなると熱中症のリスクがあるため、正常に動作するか事前に確認しておくことが欠かせません。
この記事では、空調設備の管理者に向けて、業務用エアコンの試運転を実施する時期や手順、試運転の際にチェックしておくポイントについて解説します。
なお、空調設備の管理や点検についてはこちらの資料をご確認ください。
→【おすすめ!】記事と合わせて読みたい「設備管理者が知っておきたい法定点検の基本知識」
目次[非表示]
1.業務用エアコンの試運転は春先がおすすめ
業務用エアコンの試運転は、冷房が欠かせない夏本番を迎える前の春先に実施することがおすすめです。
試運転を実施して「正常に動作するか」「故障や不具合の兆候はないか」などを確認することで、余裕を持って修理やリニューアルを依頼できるようになります。
▼試運転が重要な理由
- 夏本番になってから冷房を使えないトラブルを回避できる
- エアコン事業者の繁忙期前に修理やリニューアルを依頼できる
夏本番を迎える直前の6~7月は、業務用エアコンの修理・点検やリニューアルの依頼が増えやすくなります。故障や不具合が発覚した際にすぐに対応してもらえず、冷房を使用できない期間が生じる可能性があります。
期間に余裕を持って春先に試運転を実施しておくことで、冷房を問題なく利用できる状態でシーズンを迎えられます。
2.業務用エアコンの試運転を実施する手順
業務用エアコンのメーカーや機種によって試運転の手順は異なるため、説明書の確認や問い合わせしておく必要があります。ここからは、試運転の一般的な実施手順について紹介します。
2-1.室内機・室外機の周辺を確認する
室内機・室外機の周辺に物を置かないようにします。試運転の際に水漏れが発生して電子機器や家具などにかかる可能性があります。
送風口・コンセント・電源プラグの周辺にホコリが溜まっている場合には、掃除機や雑巾で取り除いておきます。
2-2.フィルターの掃除を行う
業務用エアコンのフィルターがホコリや汚れで目詰まりしていると、必要な風量の吸込み・吹出しが行われなくなり冷房の機能を確認できなくなります。電源を入れる前にフィルターを取り外して、ホコリや汚れを掃除しておくことが必要です。
▼フィルターの掃除を行う手順
- スポンジやブラシ、中性洗剤、手袋などの道具を用意する
- 電源を切った状態で室内機のフィルターを取り外す
- 掃除機でフィルターの汚れを吸い取り、スポンジやブラシで水洗いする
- 水気を拭き取り、陰干しで乾燥させる
- フィルターを元どおりに取りつける
フィルターの掃除を行う詳しい手順は、こちらの記事をご確認ください。
2-3.ブレーカーと電源プラグを確認する
業務用エアコンが接続されているブレーカーを確認して、OFFになっている場合はONに切り替えます。
ブレーカーボックスの周辺にホコリや汚れが付着している場合には掃除して取り除きます。
2-4.数十分間運転する
電源を入れたあと、冷房モードに設定して30~40分間ほど運転します。正常に動作しているか確認するために、温度や風量の設定について以下が推奨されています。
▼試運転を実施するときの設定内容
設定項目 |
設定内容 |
運転モード |
冷房 |
設定温度 |
16~18℃ |
風量 |
強(最大モード) |
正常に動作した場合には、電源を切って試運転を終了します。
なお、業務用エアコンのなかには、リモコンに“試運転モード”がついた機種もあります。詳細は各メーカーのWebサイトや製品説明書をご確認ください。
3.試運転時にチェックしておくポイント
試運転を実施した際に、故障や不具合の兆候が見られることがあります。チェックしておくポイントには、以下が挙げられます。
▼試運転時にチェックしておくポイント
ポイント |
異常の判断や考えられる原因 |
電源が入るか |
電源が入らない場合、ブレーカーが落ちている、またはリモコンの電池が切れている可能性がある |
冷風が出てくるか |
冷風が出ていない・部屋が冷えない場合、冷媒不足やコンプレッサーの故障などが考えられる |
水漏れしていないか |
室内機の水漏れがある場合、ドレンホースの詰まりやドレンパンの破損、熱交換器の故障などが考えられる |
異音が出てないか |
異音がする場合、内部部品の不具合や破損、室内機の取り付け不良などが考えられる |
異臭がないか |
送風時に異臭がある場合、内部に汚れやホコリ、カビなどが付着している可能性がある |
エラーコードが表示されていないか |
動作不良が起きている可能性があるため、製品説明書で異常の内容を確認する |
試運転を実施して上記のような現象があった場合には、修理や内部洗浄、空調設備のリニューアルなどが必要になる可能性があります。
なお、空調設備の管理や点検についてはこちらの資料をご確認ください。
→【おすすめ!】記事と合わせて読みたい「設備管理者が知っておきたい法定点検の基本知識」
4.異常が見られたら早めにプロへの点検依頼を!
試運転で異常が見られた際は、早めにプロの事業者に点検を依頼して、修理や部品交換、内部洗浄などを実施することが重要です。
また、導入してから長年経過した古い業務用エアコンを使用している施設では、設備をリニューアルする選択肢もあります。
▼古い業務用エアコンをリニューアルするメリット
- 故障や不具合によって使用できなくなるリスクを防げる
- 修理やメンテナンスにかかるコストを抑えられる
- 省エネ性能の向上が期待できる など
業務用エアコンの法定耐用年数は、13年または15年とされています。耐用年数を超えても問題なく動作するケースもありますが、冷房を使用するシーズン中に突発的な故障や不具合が発生するリスクが考えられます。
安定して稼働させるには、試運転で問題がなくても15年を目処にリニューアルを行い、新しい業務用エアコンに入れ替えることがおすすめです。
出典:e-Gov法令検索『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』
5.まとめ
この記事では、業務用エアコンの試運転について以下の内容を解説しました。
- 春先での試運転が重要な理由
- 業務用エアコンの試運転を実施する手順
- 試運転時にチェックしておくポイント
本格的に暑くなる前に試運転を実施しておくと、故障や不具合が見つかった際に余裕を持って修理を依頼できます。試運転を実施した際に冷房機能の低下や水漏れなどがあった場合には、早めにプロへの点検を依頼しましょう。
また、導入してから15年以上経過している場合には、試運転時に問題がなくても突発的な故障が起きる可能性があるため、新機種へのリニューアルがおすすめです。
TAKEUCHIでは、施設の快適な環境を維持するために、長期的な視点で空調設備の運用やリニューアルをサポートしております。課題に合った機種の選定や定期的な点検・メンテナンス、リニューアルを通じた空気環境の改善までお任せください。
なお、空調設備の管理や点検についてはこちらの資料をご確認ください。
→【おすすめ!】記事の最後に読みたい「設備管理者が知っておきたい法定点検の基本知識」