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空調機の耐用年数とは? 寿命が短くなる原因と安定稼働を実現するポイント

学校をはじめとした教育機関や介護施設、工場、オフィスなどにおいて、快適で過ごしやすい施設環境を保つために空調機は欠かせない設備です。しかし、空調機には寿命があり、導入してから長期間経つと性能の低下や部品の摩耗・破損などによって故障または不具合が起こる可能性があります。

施設管理者のなかには、「空調機の耐用年数はどれくらいなのか」「いつリニューアルをすればよいのか」などと気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、空調機の耐用年数と寿命が短くなる原因、リニューアルを実施するタイミングについて解説します。


目次[非表示]

  1. 1.空調機における耐用年数の種類
    1. 1.1.①法定耐用年数
    2. 1.2.②物理的耐用年数
    3. 1.3.③経済的耐用年数
  2. 2.空調機の寿命が短くなる主な原因
    1. 2.1.①清掃やメンテナンスが行われていない
    2. 2.2.②使用環境がよくない
    3. 2.3.③室外機周りの通気性が悪い
    4. 2.4.④長期間使用していない
  3. 3.15年を目途に入れ替えのサイクルを回すことがポイント
  4. 4.まとめ


空調機における耐用年数の種類

空調機をいつまで使用できるか判断する目安の一つに耐用年数が挙げられます。空調機の耐用年数には、主に3つの考え方があります。


①法定耐用年数

法定耐用年数とは、法令で定められた耐用年数のことです。

企業が固定資産の取得費用を経費に計上する際には、法定耐用年数で分割して減価償却を行えます。業務用として導入する空調機の法定耐用年数は、13年または15年と定められています。


▼空調機の法定耐用年数

定格出力
法定耐用年数
出力22kw以下
13年
上記以外
15年


出典:e-Gov法令検索『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』/国税庁『No.2100 減価償却のあらまし


②物理的耐用年数

物理的耐用年数とは、定期的なメンテナンスを受けたうえで本来のパフォーマンスを発揮できる年数のことです。

物理的耐用年数を過ぎても空調機を使用し続けることはできますが、経年劣化による故障や不具合のリスクにつながります。


③経済的耐用年数

経済的耐用年数とは、設備のパフォーマンスとランニングコストが釣り合っている年数のことです。

長く使用している空調機は、最新の空調機と比較してパフォーマンスが低下しやすくランニングコストの増加につながりやすくなります。


▼ランニングコストの増加を招く要因

  • 経年劣化が進み、部品の交換や修理の回数が増える
  • 省エネルギー化の技術が進歩した最新設備と比べて消費電力が大きい など



空調機の寿命が短くなる主な原因

空調機の法定耐用年数は13年または15年と定められていますが、必ずしもその年数を使用し続けられるわけではありません。

空調機を実際に使用できる寿命は、使用環境や使い方によって影響を受けます。そのため、法定耐用年数を超えて使用できることもあれば、反対に法定耐用年数が経過する前に使用できなくなるケースもあります。

空調機の寿命が短くなる主な原因には、以下が考えられます。


①清掃やメンテナンスが行われていない

空調機の清掃やメンテナンスを行っていない場合、部品の劣化、性能の低下が進み使用できる寿命が短くなる可能性があります。

空調機の清掃を行っていないと、内部にホコリや汚れが溜まり性能の低下につながります。また、定期的に部品交換・修理などのメンテナンスを行っていないと、故障や水漏れなどが起こる可能性もあります。


②使用環境がよくない

空調機の寿命は、使用環境による影響を受けます。空気環境が悪かったり、外気との温度差が激しかったりする場所で使用すると、寿命が短くなりやすいと考えられます。


▼空調機の寿命に影響しやすい使用環境

  • 油分・ほこりが多い(飲食店や工場など)
  • 24時間営業で空調の稼働時間が長い(病院や介護施設、工場、コンビニエンスストアなど)
  • 直射日光や雨が当たる場所に室外機を設置している
  • 温度や湿度が高い場所に空調機を設置している
  • 塩害が起こりやすい海沿いの地域 など


③室外機周りの通気性が悪い

室外機周りの通気性が悪くなっている場合、室外機に負担がかかり冷暖房の効きが悪くなったり、劣化・故障を招いたりする可能性があります。

また、通気性が悪いと熱をうまく排出できなくなるため、電力効率が下がり電気代の増加にもつながります。


④長期間使用していない

長期間使用していない空調機は、結露やカビの発生によって内部の部品が劣化してしまうことがあります。

空調を常時使用していない施設では、定期的に空調機の試運転を行ったり、点検・メンテナンスを実施したりすることが必要です。



15年を目途に入れ替えのサイクルを回すことがポイント

学校や介護施設、工場、オフィスなどにある空調機の突発的な停止を防いで安定稼働させるには、15年を目処にリニューアルを行い入れ替えのサイクルを回すことがポイントです。

法定耐用年数を過ぎても空調機を問題なく使用できる場合もありますが、物理的・経済的な耐用年数を超えて使用し続けると、以下のリスクにつながります。


▼耐用年数を超えて空調機を使用し続けるリスク

  • 清掃やメンテナンスを行っていても、突発的な故障・不具合によって稼働が停止する可能性がある
  • メーカー補修用部品の保有期間を過ぎてしまい、修理や部品交換を行えなくなる
  • 性能の劣化によって電力効率が下がり、電気代が増加する


TAKEUCHIでは、既存の空調設備に関するスペックや使用状況・頻度、劣化状況、運用上の課題などを調査したうえで、より快適な施設環境をつくる空調設備をご提案いたします。定期的な点検・メンテナンスやリニューアルなどの中長期的な運用もサポートしています。

なお、空調機のメンテナンスを行うタイミングや内容については、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

  空調のメンテナンスを行う重要性。耐用年数やタイミングとは? 学校や病院、工場、オフィスなどの施設では、快適な室内環境づくりのために空調設備が導入されています。しかし、空調設備を長年使用し続けると、電子部品の摩耗や性能の低下などによって不具合・故障につながる可能性があります。この記事では、施設内に導入されている業務用の空調設備に関するメンテナンスの重要性と一般的な耐久年数、メンテナンスの内容などについて解説します。 TAKEUCHI株式会社


出典:環境省『第3節 オゾン層保護対策』『フロン類対策の現状について



まとめ

この記事では、空調機の耐用年数について以下の内容を解説しました。


  • 空調機における耐用年数の種類
  • 空調機の寿命が短くなる主な原因
  • 空調機のリニューアルによる更新サイクル


空調機の耐用年数には、法定耐用年数・物理的耐用年数・経済的耐用年数の3つの考え方があり、使用可能な年数を判断する目安の一つとなります。しかし、耐用年数にかかわらず、空調機の使用環境や使い方によって実際に使用できる寿命が短くなる可能性もあります。

劣化や故障による突発的な停止を防いで安定的に稼働させるには、15年を目処に空調機のリニューアルを行い更新のサイクルを回すことがポイントです。

TAKEUCHIでは、学校や介護施設、工場、オフィスなどにある空調設備において、建物の規模・用途を踏まえた最適なソリューションをご提案いたします。導入後の定期的なメンテナンスや突発的なトラブルへの対応などもトータルサポートしており、安心で快適な施設環境を維持します。

詳しくは、こちらをご確認ください。

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